ムーミン作品をこれから知りたい方におすすめの本『Mumintrolletムーミン』

『Mumintrolletムーミン』
『Mumintrolletムーミン』
ムーミン作品、グッズなどを紹介する本。
私が高校生の時に友達と誕生日のプレゼントをお互い欲しい物を選びあいっこした時に、私が選んだ思い出の本です。

ムーミンの世界をよく知らない人へ、色んな側面を知ってもらうための本ですが、改めて読み返してみると復習にもなる良本だと思いました。実際これまで何回も見なおしています。
パラパラと眺めるだけでも、ムーミンベーカリーに次の休みに行こうとか、ムーミン谷の夏を読み返してみようとか、次の行動を促してくれます。

最初に読んだ時に衝撃だったのが、ミイとスナフキンが異父兄弟だということ。
この本にある「ムーミン谷の相関図」で知りました。
小学生の頃に見たアニメの印象しか無く、ストーリーも曖昧だったのでその事実を知らなかったのです。というかアニメでは描かれてないんですね。
はじめて読んだ当時は高校生で、まだ広い世界を知らない自分は異父兄弟という事実に子供向けの作品なのに、複雑だなという感想を抱きました。

とはいってもさらっと相関図にかかれてるくらいなので複雑な事情ということもないようです。
ただし原作ではどこでその事実が語られているのか原作全てを読んでいない私は知らず、今でもとても気になっています。

アニメのストーリーはDVDボックスで知ったのですが、アニメでは出てきていないキャラクターが原作にはいることも分かっています。漫画も読んでいないので、そちらもそちらでまた違う世界が広がっているようです。
ムーミンの箱庭アプリやグッズなどで知らないキャラクターを見るたびに原作読まなきゃ!という考えにいたるのですが、いまだに全作読めていないという状況です。

原作を読まないまま、ムーミンの世界へ浸かっているわたしですが、
すこしずつキャラクターの見方が変わってきました。
年齢を重ねるごとにママの偉大さを知ったり、ミムラねえさんを魅力的に感じたり、パパはヘタしたらムーミンより愛らしいのではと感じたり。

またこの本ではフィンランドについても解説ページがあります。
フィンランド人が夏が大好き、という記述がとても新鮮で、一度沈まない太陽を見にフィンランドに訪れたいと密かに思っていました。

この本で知って一番気に入っているのは人形作家の谷口千代さんが作られた紙粘土細工。ため息がでるほど繊細で色使いもすばらしい作品の数々で、谷口さんがヤンソンの誕生日に毎年送ってはトーヴェからの感謝の手紙が返ってきていたとか。ヤンソン氏は大変喜ばれたそうで、ヤンソン氏の作品と同じようにそのほとんどがタンペレ美術館に所蔵されています。そうやって繋がっていることが日本人として誇らしい。

ヤンソン氏は実に多彩な才能をもつ人物だったようです。
画家、挿絵作家、絵本作家、演劇の脚本、詩、漫画、大人向けの小説まで手がけ数々の国際的な賞も受賞。
一つの道を極める人ももちろん憧れますが、個人的には多芸な人への憧れが強いですね。それはヤンソン氏の影響が少なからずあります。

この本はムーミンを紹介している一方でほとんどヤンソン氏について書かれているといっても過言ではありません。彼女の人柄の素晴らしさや作品に対する愛、また彼女自身が孤独に作品を作っていたのではなく、親友や恋人、弟を含む家族に支えられて作品を作っている様子が詰まっています。
半分は写真やイラスト、もう半分は文章で構成され、ムーミン作品の側面たくさん入っています。
平成15年に発売されたものではありますが、ムーミン作品を知る入り口としてはうってつけではないでしょうか。

この本を読んで原作を読むのもしかり、グッズを購入するのもしかり、ゲームをするのもしかり笑。
私の場合はですが原作でまだ読んでいない本を読みます!

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