書評*絵本『北の魔女ロウヒ』

北の魔女ロウヒ

バーバラ・クーニー/絵 トニ・デ・ゲレツ/原文 さくまゆみこ/翻訳

フィンランドの民族叙事詩『カレワラ』が元になった絵本。

魔女ロイヒはいたずらな魔女として描かれていますが、原典「カレワラ」ではもっとも邪悪な存在らしい。その他原典との違いはあるものの、昔の叙事詩を元に作られた絵本というのは原典を読んでみたくなった私のような人にはうってつけではないでしょうか笑

絵本、久しぶりに読んだので張り切って初回は口に出して読んでしまいました笑

カンテレを弾く賢者や白樺と湖の描写、民族衣装を着た女性や丸太小屋やスキーなど、THEフィンランドなイメージの描画がたくさんあって、冬のフィンランドの想像が膨らみます。

なんせまだ冬のフィンランドに行けていないので。

ワシに姿を変えたロウヒが月と太陽を盗んで北の国へ持っていってしまうのは冬の白夜の喩えかなと想像する。

少し話はそれて自分の昔話。

中学生の時の「総合」という教科で、1年間何でも好きな分野を自分で選んで学年末にみんなの前で発表するというものがありました。

そこで当時読んでいた漫画の影響もあり「北欧神話」を選んだのですがこれが失敗。
調べても調べても自分の住んでいる田舎の図書館には本がない!

ちなみにジャンルの似ている生徒とグループになって協力するのだけど、あまりにニッチ過ぎた。

一応似ているジャンルとされた人は1人の女性徒で「神道」を調べているということで協力も特に期待できなかった。実際ほぼ協力することはなかったが、一度だけプロテスタント系の教会に一緒に取材に行った。

そういうこともあって仕方なく途中で「西洋宗教」に鞍替えしてプロテスタントとは〜、宗教戦争で〜みたいな、最終的にどこに着地したかも覚えていない結果発表になってしまった。

という感じで、何が言いたいかというと当時から北欧に興味があったものの、日本にいて情報を仕入れることが今より難しかった!

今は未知の国だった北欧がネットの反映で知る機会が増えてとても楽しい。

今回の絵本も出版は数年前だけど、ネットが無かったら知りえなかった可能性が高い。

実は日本にも関連書籍なり色んなところに北欧に関するモノ・コトがあるけど、身近な人に詳しい研究者でもいない限り、認識することも難しいんだろうなと思う。

▼ちなみに裏表紙

北の魔女ロウヒ

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